90%以上の人が起業で失敗!?失敗する人に共通する要因とは
近年は働き方の多様性が以前より受け入れられやすくなってきています。
フリーランスという働き方、そして自分自身で起業する事のハードルも低くなったように見えます。
会社という組織に縛られず、通勤も必要ない自分に裁量のある働き方。
自由度が高くストレスフリーであるように見えますが、必ずしもそうとは言えません。
起業したものの、うまくいかずに頓挫してしまうというケースも多いのが現実です。
では、起業して失敗してしまう原因はどこにあるのでしょうか。
起業で失敗してしまう人には共通する原因があるようです。
ここではその原因について、そしてリスクを回避するポイントについてご紹介したいと思います。
起業後の生存率
フリーランスやオフィスを持たずに起業した人が利用する機会の多い、あるシェアオフィスが起業設立後の生存率を調査しました。
その結果、設立1年後には生存率は約40%、さらに5年後には約15%、そして10年後には6%とかなり低い数字であることがわかりました。
経過年数が長くなれば長くなるほど生存率はもちろん低くなり、20年間生き残れる企業はわずか0.3%。
起業後10数年経つ間に90%以上の企業が倒産しているということです。
なぜそんなにも多くの企業が倒産してしまうのでしょうか。
倒産前提ならば起業しない方が良いのではと考える方もいらっしゃるかもしれません。
起業する上で大切なのは成功する方法を理解すること、想定できる失敗原因を回避することです。
つまり、起業に失敗してしまうの人には共通の原因があるのです。
起業に失敗する原因
事業計画が練られていない、薄っぺらい
起業するにあたり、必ず必要なのが明確、かつ具体的で実現可能な事業計画です。
起業の資金調達のために、金融機関や公的機関に事業計画書を提出しますが、この事業計画書が出資や融資する側から見て説得力のあるものでなければ資金調達はできません。
また、この事業計画書を作成する段階で、市場調査やリスク分析を十分にしておくことも重要です。
起業後に計画通りに事業が進まない、売り上げが伸びないという事態は想定の範囲内。
改めて事業計画を確認して軌道修正をしていくという対処をしなければ会社は存続できません。
そのためには、起業する初期段階で事業計画を綿密に練り、企業の目的や自分の考えを明確にしておくことが大切です。
この事業計画がしっかりと練られておらず表面的、薄っぺらいものであればあるほど、起業が失敗してしまう可能性が大きいのです。
初期投資をしすぎて資金が不足
起業後1年以内で倒産してしまう理由の多くが、資金繰りが出来なくなってしまうというものです。
そして資金繰りが出来なくなってしまう原因の多くが、初期投資をしすぎてしまうことにあります。
例えば賃料の高いオフィスを借りてしまったり、在庫を抱えすぎてしまったりといったことです。
会社を運営していく上で投資はもちろん必要不可欠ですが、起業する段階では初期投資は最低限に抑え、まずは事業の安定と成長を優先させるべきです。
競合が多い分野で起業してしまう
競合企業が多い分野は、すでにその分野で成功している企業が顧客を抱え込んでいたり、充実した成功ノウハウも持っています。
その分野に小規模の起業したての会社が新規参入して成功するのは至難の業です。
さらに起業に失敗するケースで多いのが、自分自身未経験の分野で起業してしまうケースです。
競合が多く自分自身も未経験の分野。コネクションもなければノウハウもないとなれば、失敗して当然の状況ですね。
独自性がない
経営をしていく上で成功者の模倣をすることは全く問題ありません。
しかし、模倣するばかりで自分自身の考えやアイデアがなければ継続は難しくなっていくでしょう。
誰かの真似をして起業してみたけれど、表面だけなんとなくまねただけで自分自身の考えが盛り込まれておらず、起業した目的もわからなくなり倒産というケースも少なくありません。
覚悟が足りない
起業するということは、サラリーマン時代に会社がやってくれていたこともすべて自分で管理、実行することになります。
一経営者としての覚悟を持って臨まなければ、起業は失敗するでしょう。
経営のノウハウを学んだり、人脈を広げたり、やるべきことは多岐に渡ります。
それらをこなす覚悟や意気込みがなく、経営の知識も不足、生半可な覚悟で起業してしまうと失敗につながるケースがほとんどです。
失敗するリスクを回避するためにできること
起業する上で大切なポイントはいろいろとありますが、今回まとめた起業に失敗する人に共通する原因を回避し、成功する可能性を高めるためにはどうすればよいのでしょうか。
もし今現在会社員として働いているのであれば、すぐに辞めて起業するのではなく、副業としてスタートして基盤を作ることをおすすめします。
本業はそのままのため生活資金は継続して得られる上に、副業が軌道に乗れば起業のための資金源となります。
また、起業後はやるべきことが多く、勉強をしたりする時間は意外と少ないものです。
時間にも多少余裕のある副業の段階でスキルアップをしておくと良いでしょう。
また、起業してから人脈はかなり大切になります。起業に向けたセミナーなどに参加する中で人脈を作る機会も得られるかもしれません。
いずれも副業期間中であるからこそできることです。
本業と副業のバランスを取りながら、その期間を有効活用し、シフトチェンジしていくことで起業成功率は上がるでしょう。
起業の失敗原因、リスク回避のためにできることをご紹介しました。
起業というと一大事、失敗すれば後には戻れないというイメージが強いものですが、やり方次第ではリスクを抑えながら成功への道筋を作ることも可能です。
失敗を恐れるばかりでは何事も前には進みません。
失敗のリスクを想定し、それを適切に回避、対処しながらチャレンジしてみましょう。