会社を辞めたい!理由別に対処方法を考えよう
会社を辞めたい!その時あなたが取る行動が一生を左右する!
毎日残業続きで辛い・・・、給料少ない・・・、上司に怒られて辛い・・・、新しい事にチャレンジしたい・・・ → 「会社辞めたい」
このようなことがサラリーマン時代の私の頭に毎日渦巻いていました。
このページをご覧になっている皆さんも同じような気持ちを抱いていることと思います。会社に務めるということは、年間200日以上は拘束されることになりますので、半分以上の時間を会社に捧げていることになります。不満は起きて当然です。
実際私は色々な理由から転職をしました。そして、今振り返ってみると、辞める理由とその対処方法がしっかりと合っていないと、後々後悔することになるということです。
今まで多くの方の転職をサポートしてきた経験から書いていきたいと思います。
辞めたい理由
辞めたい理由を列挙すると以下のようなものが挙げられるかと思います。
- 会社がブラック企業
- 給与が低い
- 評価が低い
- 人間関係でうまくいかない
- 仕事内容が合わない、やりがいを感じられない
- 社風が合わない
- 新しい事にチャレンジしたい
会社がブラック企業
なぜ最初にこれを挙げたかというと、会社がブラック企業であれば問答無用に辞めたほうが良いからです。
例えて言うならブラック企業は社員の生き血を吸う化物ような存在ですから、社員は精神も肉体も蝕まれてしまいます。
処方箋は一つ。転職しかありません。
給与が低い
多くの人が給与に不満を抱いています。何もあなただけではありません。
まず、残業代が払われない、みなし残業などで巧みに給与が低く設定されている場合、つまりブラック企業の場合はすぐに辞めるべきです。
問題は、こういったグレーな手法を使ってはいないにも関わらず、給与が低い企業の場合です。
年齢別に対処方法を考えて行きましょう。
20代の場合
この世代の給与はおしなべて低くなります。
昨今、新入社員に対して年間1,000万円もの給与を支払う企業もありますが、これは例外的です。
だからといって他の企業に転職したとしても、せいぜい数万円の違いしかありません。
自分への投資期間として考え、20代後半~40代で大きなリターンを得ることを考えましょう。
企業によって異なりますが、昇進により給与が数百万円増加する場合もあります。
この年代の場合は、スキルアップが望めない環境であったり、しっかりとした昇進のコースが設計されていない場合のみだと考えて下さい。
20代後半から30代、40代以降の場合
自分の市場価値は分かりにくいものです。そのため、がむしゃらに働いているうちに市場価値>給与となっていることも考えられます。
そういった場合は、転職によって給与が大きくUPすることも珍しくありません。
転職エージェントなどで、自分の市場価値を提示してもらうようにしましょう。
評価が低い
これは、給与や上司の問題と関連します。
人事評価は難しいものです。本来なら考課者研修でしっかりと評価者が評価方法を学ばなければいけないのですが、そういった研修を受けさせる余裕のない中小企業では、評価者が自分の好き嫌いで部下を評価する場合もあります。
大企業では、昇進試験の際に専門の企業に委託することで、客観的に評価するところもあります。
まずは、できるだけ客観的な数値で自分の実績を提示することです。
人間関係でうまくいかない
女性の場合ですと、同僚との関係性も不満を感じる要因ですが、人間関係の多くは、同僚よりも上司との関係となるでしょう。
上司との関係を考えると、問題には2つのパターンがあります。
- 上司の問題
- 受け手の問題
私も新人時代、上司と全く合いませんでした。「お前を部下にしたくなかったが、言われたので仕方なくした」などこちらのモチベーションを下げることばかり言い、業務遂行尿力・マネジメント能力が欠如した最低な上司でした。本当に嫌で入社後3日で辞めたかったのですが、私は我慢しました。私が間違っていなかったのは、その後色々な失敗をしましたが高く評価していただくことあり、また、その上司はその後も部下と衝突を繰り返し、最後にはSESで客先に一人で常駐、更に経営層から見限られ去っていきました。
残念ながら、こういった一般常識的にみてまともとは言えない人が上司になることがあります。つまり、上司側の問題です。これはブラック企業でよく見られます。対処方法としては、「半沢直樹」のように相手を叩きのめすことは無理だと思って下さい。相手を変えるのは無理です。自分や環境を変えるしかありません。したがって、異動希望を出すことが考えられます。また、会社ぐるみである場合は、転職が選択肢になります。
ややコミュニケーションが苦手が上司もいます。こういった上司とはコミュニケーションを積極的に図るよりも、こちらの価値を認めさせることが必要です。
一方で、全てが上司側の問題ではなく、受け取りの問題であることもあります。かなり厳しい叱責・指導も時には必要になるからです。コーチングという指導の方法論があり、ティーチングと対に語られることが多いのですが、20代前半に対してはコーチングはあまり意味がないというのがコンサルタント業界でも言われています。つまり、若いうちは基本的に「ああしろ、こうしろ」と単純な命令やティーチングになるのが当たり前なのです。
さて、このように人間関係でうまくいかない場合、どうすればよいのでしょうか。
実は、エン・ジャパンの「転職コンサルタント100人に聞いた! 転職理由から見る「転職後の満足度」調査」によると、「上司と合わない」「職場の人間関係が合わない」という理由で転職した場合、転職後の満足度は低くなるというのです。
この理由は、いくつか考えられますが、やはり
- 煩わしい人間関係はどの会社でも生じうる
- 人間関係に問題が生まれる原因は自分側にもある
ということだと考えられます。特に2点目は受け入れがたいことかもしれませんが、転職先でも同じような問題が起きる可能性があるだけに、自分を省みることも必要となるでしょう。
仕事内容が合わない、やりがいを感じられない
俺がやりたいのはコレジャナイ!感を持つ人はとても多いと思います。私もある時期、毎日と言ってよいほどこう思っていました。
しかし、なんだかんだでその会社で10年ほど働き続けました。対処方法は年齢や家族の有無によって変わってくるのです。
20代の場合
最初はその仕事にやりがいが感じられなくても、上司や同僚に認められたり、顧客に認められると楽しくなるものです。
仕事のやりがいというのは「承認欲求」と密接に関わっているからです。
逆に言えば周囲に認められるまでは、多かれ少なかれ自我を抑え、仕事を打ち込むことが必要となります。特に新卒で会社に入ったばかりの時は、どうしても”コレジャナイ”感が強くなるものです。このようなケースで転職しても、転職先でまた同じような不満を抱えることは目に見えています。まずは目の前の仕事に向き合いましょう。
20代後半以降~30代の場合
もしこの年代になってもやりがいを感じられないようであれば、やはりそれは環境の問題といえるかもしれません。
思い切って環境を変える、つまり転職が有力な選択肢になります。
今の社会状況をみても、この年代であれば有利に転職できます。また、異業種に転職し、自分の経歴をオールクリアできるのもこの年代までです。転職してやりたいことをやろうとすると給与が下がる場合が多いですが、この年代ならまだ取り返せます。
40代以降の場合
この年代になると、家族もできて、責任も増してきますし、ある程度の諦念が出てきますので、あまりやりがいを求めることも少なくなると思いますが、もしやりがいを求めて会社を辞めるのであれば、それ相応のリスクを覚悟した方が良いでしょう。
それなりのポジションと実績を積んでいれば、40代後半になっても転職は可能ですし、給料が上がることもありますが、今まで染み付いた仕事の癖というものもあり、転職先で期待されたような働きができないこともあります。
この年代の転職者に求められるのははっきりとした成果です。成果が出せないようであれば、転職先で居づらくなるのは目に見えています。
私も、50前後で大企業の営業部長から中小企業の営業部長に転職した人を知っていますが、残念ですが1年後には辞めていきました。優秀な営業マンを使うことができ、会社の看板を使うことができた前職から、自分の腕一本で営業しなければならず、全くと言ってよいほど成果が出せなかったのです。
社風が合わない
社風が自分の性格と合わないケースは多くあります。
それが耐えられないということもあるでしょう。
しかし、自分を変えるチャンスと捉えることもできます。例えば自分が引っ込み思案で、入った会社が超体育会系の場合、なんとか合わせようとするうちにいつの間にか社風に染まっていくものです。
新しい事にチャレンジしたい
新しい事といえば、やはり「起業」です。
どこの企業でも起業したい人は一定数いるものです。
それ自体は問題ではありません。
しかし、人間は一度思い込むとどうしてもやりたくなってしまうもので、いきなり会社を辞めて起業してしまうというのは問題です。
私はある国家資格ホルダーですが、資格を活かしたい!ということでコンサルタントとして独立する人を多く見ています。
そのうち多くの人が失業者になりました。食っていくために意に沿わない職業に再就職する人もいます。
なぜ、このような事態になってしまうのでしょうか。
その理由は明らかです。”作戦”がまるでないのです。
お金を沢山儲けられる!好きなことができる!という夢に突き動かされ、「がむしゃらに頑張れがなんとかなる!」という精神論で突き進んでしまうのです。
コンサルタントとして起業をした人達を見ると、ネットワークが重要なんだ!と、ただがむしゃらに名刺交換をするという人ばかりです。
私は、システム・エンジニアを辞めて飲食店を開いた人も知っています。
開業になけなしの退職金をつぎ込み、銀行からお金を借り、開いたイタリアンレストラン。
しかし、2年間持たずに廃業しました。そして無一文になるだけでなく、借金を背負い、システム・エンジニアに逆戻りしました。
このように、起業にはそれ相応のリスクがあります。
起業したい場合どうしたらよいのか?というと、しっかりと”食っていける作戦”を立てるということです。作戦は計画とも言いかえられます。
まずは、ノートを開いて作戦を書いてみましょう。次の日に読み返してみて心が動かされなければ、その作戦はダメだということです。
それでも新しいことがしたいというのであれば、新規事業開発部の採用募集をしている企業を探してみるのも手です。花形の部署であり、経歴によっては歯牙にもかけてもらえない可能性もありますが、会社の金を使って新しいことができる仕事であれば、応募するだけでも価値があるかもしれません。
会社を辞めたい時にすべきこととは
1.異動ができないかを会社の人に打診する
転職の前に異動を考えましょう。転職は給与が上がる可能性もありますが、人間関係を再構築する必要もありますし、転職先と合わないことも珍しくありません。
別の部署に移ることで解決できるような不満であれば、できる限り異動を考えましょう。
社内の異動がしやすい制度あればいいのですが、なければ自分で手を回すしかありません。
自分の上司には言いづらいでしょうから、他部署で仲の良い先輩や同僚に相談し、そこの部署長を通じて引っ張ってもらうやり方もあります。
2.自身の市場価値を上げるよう動き始める
異動にせよ、転職にせよ、相手があることです。
近い将来を見据えて向こうから欲しいと思われる人材に自分をブラッシュアップするのがまず第一です。
ブラッシュアップで一番最初に挙げられるのは、資格でしょう。
業界に特化した資格であれば、一気に自分の市場価値を高められます。公的資格、民間資格どちらもです。
一方で、あまり自分の仕事と関係のない資格を取っても、市場価値は高まりません。ただの資格コレクターとみなされるだけです。
3.キャリアコンサルを受けてみる
自分を客観的に見てもらうことで、色々な気づきを得られます。悩みの原因もはっきりするかもしれません。
悩みを言葉で吐き出すことでスッキリする効果もあります。
例えば、転職エージェントに登録してみることも手です。別に直ぐに転職しなくても良いわけです。
会社を辞めると決めたら
1.転職先が決まってから会社を辞める
あなたは、上司から期限を切られ、逃げ場がなくなった経験がありませんか?
退職日を決めるというのは、まさに期限を切るということです。そうすると、なんとか空白期間を作らないように慌てて転職先を決めようとしてしまいがちです。
辞めてからゆっくりやるから別に良いと思う人もいるかもしれません。しかし、直ぐに雇用保険で給付があるわけではありませんので、焦りが生じてきます。
結果、冷静に転職先を見極めるということができなくなります。
2.一度退職を決めたら会社の人には相談しない
普通に一緒に仕事をしてきた同僚や上司であれば、なんとかあなたを引き留めようとするものです。
そうすると断りきれずに、何とかがんばりますという羽目になってしまいます。
また、上司によっては、どうせ辞めるならと長期のプロジェクトに配置したり、裏切られたと嫌がらせをしてくる可能性もあります。
ですから、もし決断に迷って誰かに相談したいのであれば外部の人が良いでしょう。
3.退職に関する法律を押さえておく
退職届はいつまでに出せばよいのか、退職を引き止められた時にどうすべきかは、法律的に決まっていることですので、事前に調べておきましょう。
辞めたいのに辞められないケースと対処方法
諸々への影響が大きい
辞めることを躊躇するケースには、仕事への影響があります。
現在多くの会社でチームを組み、プロジェクトで仕事を進めています。
責任感のある人ほど「今のプロジェクトが終わってから・・・」と考えがちで、ずるずると転職活動を先延ばしにしてしまいます。
こういったケースでは、○月までに転職すると大まかな計画を決め、紙に書いておくことです。
そんなことでなぜ対処方法になるのかと思う方もいるかも知れません。
それは、自分がいなくても会社の仕事は意外とうまく回ってしまうものだからです(勿論、しっかりと引き継ぎされているという前提です)。そんな訳はないと思っても意外とそうなのです。
結局は、影響を言い訳に自分の判断を先延ばしにしているだけなのです。転職の期日を大まかに決めることで、自分にプレッシャーをかけることができ、重い腰も軽くなるのです。
配偶者に反対されるという場合もあります。
この場合、給与面なのか、勤務地なのか、将来的な展望なのか、相手によって様々でしょう。
私が知る限り、配偶者は安定を求めるケースが多いようです。このケースでは、転職先が公的機関や大企業であれば納得は得られるでしょう。
何れにせよ、コミュニケーションを欠かさず、相手の引っかるポイントを明確にするようにしましょう。
経済的に不安がある
子供がまだ小さい、家のローンが残っている・・・等々経済的な要因で辞められないことは非常に多いものです。
まず、独身であればローンや借金を多く抱えているのでなければ、経済的な不安はあまり感じる必要はありません。
雇用保険の受給資格は殆どのサラリーマンにありますが、原則的に自己都合で退職する場合は、「7日の待期期間+3カ月間の給付制限期間」を過ぎてから受給できるようになります。
つまり、約100日ほど、お金が無くても暮らしていけるだけの貯蓄があればなんとか生きて行けることになります。家賃が10万円なら1カ月20万円、合計で70万円ほどあれば余裕で乗り切れるでしょう。
そもそも、離職後3カ月も転職先が決まらないということはあまりありません。ですから、独身の場合はそれほど経済面に神経質になる必要はないのです。
次に、家族がいる、家や車のローンがあるといった場合はどうでしょうか。
このケースでは、現在の給与と同等若しくは給与が上がるかどうかをまず転職エージェント等を通じて調べてみることです。転職サイトでも労働条件は掲載されていますのである程度当りをつけることができるでしょう。
これを、在職中に始めるということです。実際に、家族やローンの問題は誰でも抱えているものです。こういった人でも普通に転職しているのが今の時代です。足を一歩進めてみると景色が変わってくるかもしれません。