同族企業は避ける方がよい?SMAP独立問題から学ぶ
ブラック企業と同族企業。そして、SMAP独立問題。
同族企業にはブラック企業が多い!?
ブラック企業対策として最も簡単にできる作業は、ブラック企業の特徴を見極めて対策を練るという方法です。
ブラック企業の特徴を事前につかむことができれば回避することができるからです。さて、ブラック企業にはどのような特徴があるのでしょうか?その1つの特徴として挙げられるのが、「同族企業」「同族経営」というケースです。
同族企業とは、1つの家族で社長から幹部までを網羅しているというパターンの会社です。
最近ですと、SMAP独立問題が起きたジャニーズ事務所も、同族企業という観点から注目を浴びました。
オーナーの家族である幹部の一人が、「SMAPの育ての親」と言われるマネージャーにパワハラを行い、結果としてそのマネージャーは退職。元SMAPメンバーの3人が、ジャニーズ事務所を辞め、このマネージャーが設立した会社に異動したのです。
オーナーの家族である幹部が、一部の社員に対してパワハラを思わせる高圧的な態度で接することで、会社を辞めさせるという、いかにも同族企業を思わせる事例でした。
さて、実は私も同族企業に勤めていたことがあるのですが、かなりブラックな香りがしました。
それでも頑張って2年以上勤めたのですが、結局は、将来に期待がもてずに転職してしまいました。なぜ、同族企業だと将来に期待がもてないのか?というと、それは、どんなに頑張っても出世する先に限界があるからです。
同族企業だから年齢もキャリアも関係ありません。ぽっと出の社長の息子であれば年齢も下で新入社員であっても、いきなり上司になったりするのです。これは、普通の感覚では耐え難い事です。
仕事もできないのに、指示を出してくると正直気持ちが萎えてしまいます。でも、これが同族企業の一面なのです。
もちろん、このような会社がすべてというわけではありません。
同族企業でも、親族だからといってすぐに社員にするのではなく、取引先や同業種の会社に修行に行かせ、頃合いを見計らって会社に呼び寄せるところもありますし、最近では家族が継ぎたがらないことも多いので、社員を幹部に登用するという会社も増えています。
可能性の1つとして同族会社は避けたほうが無難だということです。
社長がワンマン、息子もワンマンの場合。
残念ながら、同族企業の社長も、その息子たちもワンマンが多いです。俺の言うことは絶対に従え!的な・・・。なので、会議をする意味もありません。なぜなら、社長に意見すれば、すべて却下されてしまうからです。
つまり、一方通行のまさにワンマンの会話しかできないので、会議をやっても意味がないのです。業務命令のように社長の指示通りにロボットのように従うしかないのです。
社長の方針が間違っていて経営が傾いてしまってもクビを切られるのは現場で1番長い時間働いている営業マンなのです。
同僚も上司も不満だらけでストレスで胃薬を飲んでいました。もはや、上司なんかは年齢がいっていて転職することができないので、我慢して一生このワンマンの会社に勤めるしかないのでしょう。
私の場合は20代前半だったので、すぐに転職ができてラッキーでした。私が退職して1年もしないうちに、その会社は倒産して別会社に吸収されてしまいました。
このようなワンマン化は、マネジメントの勉強不足が原因です。
大企業の場合、上級の管理職になるまでは、昇格試験も含めた様々なふるいにかけられますし、中小企業に比べて階層別研修が豊富です。結果的に、マネジメントのスキルは高くなります。
一方で、生きるか死ぬか、食えるか食えないかという場面に晒されることの多い中小企業の経営者の多くは、良くも悪くも即断即決、パワフルになります。
日本の企業の多くは同族企業だった!
国税庁の「平成28年度 会社標本調査」という調査では、実に日本企業の96.5%が同族企業となっています。
皆さんはどう思うでしょうか。あまりそんなイメージはないかもしれませんね。良く知られているような大企業となると、同族企業の割合は低くなるからです。
実際に上場企業となると、約3割が同族企業と言われています。つまり、7割は非同族企業なわけです。
基本的には、企業規模が大きくなると、同族企業の割合は低くなります。
ですから、転職を考えるのであれば、大企業の方が無難とは言えるでしょう。比較的大企業が多く集まるリクナビNEXTなどで転職先を検索してみてはいかがでしょうか。
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それでは、実際の事例を研究して、同族企業についてより深く見ていきたいと思います。
事例1:親族経営がもたらす弊害に遭いました
親族経営がある企業や会社って少し怖いと云うかマイナスイメージがあります。
勿論、まともな会社も多いと思いますがワンマンな体質になっているんじゃないかと思うと少し怖い面を想像してしまします。
私が勤続していた会社は冷凍食品を扱う会社で倉庫に在庫をストックしながら、大手スーパーに卸すのが仕事でした。私はそこで主任の肩書きがあったのですが、実質は平社員と一緒です。
その会社では、経営者親族が重要なポストに就いてしまい経営自体が健全ではなくなってました。
親族の意向が会社の意向になってしまい、決定機関が全て社長のトップダウンです。
休みの返上も社長命令であったり、降格も全て親族の責任を押し付けられたものでした。
私自身は5年間で36日の休日しかなかったので身体の変調もあり社長や親族と一ヶ月間毎日交渉を続けた結果、辞める事が出来ました。
辞めてから私はブラック企業だと知ったのです。
なかなか働いている最中で、それに気付く事は出来ませんでした。
今でも当時の給料が二ヶ月分未払いになってます。
辞めてから一年以上経過しているのに、受け取りに行かなければ振り込んでくれる事もなさそうです。
早く支払って頂き、関係と縁を切りたい気持ちでいっぱいです。
事例2:経営者の交代で会社がおかしなことに
15年勤めていた会社で、社長が体調を崩し経営を息子に引き継いでから、社内の雰囲気ががらりと変わりました。
以前は社員も20名に満たなかったのですが、新社長が大卒の若い人ををどんどん入社させるようになってから、それまでのアットホームな雰囲気がなくなり、おかしな規則で縛られるようになったのです。
とにかくちょっとした連絡もすべて書類で知らせ、それまで日報は手書きでメモ程度で良かったのにすべてパソコンに入力してからでないと帰宅できなくなりました。
私のような古い社員はパソコンなんて扱ったことがなかったので手間取り、仕事が終わっても残業代なしで居残りさせられたのです。
また、毎日改善案を提出しないと罰金を取られたし、セミナーと称して休日に面白くもない講義を受けさせられました。
休日に出社したわけですから、当然それなりにお金を払ってもらえるものだと思っていました。
私は時給で働くパートなので、講義を受けた8時間分プラスされると我慢して聞いていたのです。
ところが、給料日になってみたらその休日出勤した分が含まれていなかったのです。
これはおかしいと抗議をしたら、勉強させてやったのであって仕事をさせたわけではないと取り合ってくれませんでした。
以前からパートに有給休暇は出せないと言われ一度も取らせてもらえなかった等、不満がたくさんたまっていたので、それなら労働基準局へ相談に行きますと強く言うと、じゃあやめる覚悟で行けと言い返されたのです。
結局、翌日になって「不足分」と書かれた封筒を渡され、休日出勤の分は受け取ることができました。
しかし、その時言われたのが「事務が計算を間違っただけ」と言う腹の立つ言い訳だったので呆れてしまいました。
その3か月後に退職しましたが、辞める時は法律で決まっている分の有給をすべて取ってから辞めました。
まとめ
同族企業が悪いわけではありません。ある意味家族のような居心地の良い会社もあります。
一方で、同族企業ではオーナーの家族が十分なマネジメントの経験を得ないまま若くして経営幹部になるケースがあります。
そうすると社員の気持ちが分からないまま、幹部としての力関係をつかって社員に接してしまうことも出てきます。
イソップ寓話の一つに、北風と太陽というものがありますが、このような幹部は正に北風といえるでしょう。
同族企業は、大企業でもみられます。しかし、その割合はやはり中小企業の方が多くなっています。
もし、同族企業を避けたいのであれば、より大企業にアプローチしやすい媒体をつかって転職活動を行うことをオススメします。