正社員か契約社員か。契約社員はブラックばかり?体験談やメリット・デメリットの紹介。

契約社員の体験談のまとめ。メリットやデメリットの紹介。

派遣や契約社員のように非正規での働き方は依然として多くあります。

 

契約社員の体験談や、メリットデメリットについてまとめてみました。

 

 

契約社員の体験談

 

その1.正社員→契約社員にさせられました

 

今考えるとものすごくブラックだと思うのですが、雇用形態を正社員から契約社員に変更させられました。

 

当時働いていた会社では、一つの部署の中に、正社員が数人、あとは契約と派遣でまわしていました。部長は社内結婚した人事部の旦那がいて、コネで部長になったようです。

 

お飾りみたいな部長のすぐ下に好き勝手をしているリーダーがいて、気に入らない人がいると散々パワハラし、無茶な業務を押し付けて辞めさせていくというとんでもない所でした。

 

当然、人はいつかずに、契約と派遣はしょっちゅう入れ替わっていました。

 

そんな部署でしたので、部署の雰囲気は最悪。私もあんまり長くはいれないなと思いながら働いていました。

 

ある日、部長とリーダーに呼ばれ、言われました。「正社員としての仕事をしていないので、契約社員になれ」と。

 

めちゃくちゃな業務命令がこなせなかった結果の、ほぼ命令とも言える話でした。

 

ビックリしましたが、そのときちょうど付き合っていた彼氏との結婚が数カ月後に迫っていたので、数日後、了承しました。

 

業種柄、子供を育てながら働くと言う仕事ではなかったので、渡りに船かなとも思いました。その後契約社員でしばらく働き、妊娠したので退職しました。

 

今思うと、人事部から話があるわけではなく、上司の独断の話だけで、一企業としてどうなのかと思います。普通の中企業でしたが、労基署に報告した方が良かったのかもと感じました。

 

その2.踏んだり蹴ったりの契約社員

 

自給がやたらと良い求人を見付け、面接、採用されました。

 

担当の方も変な感じはなく仕事を始めました。

 

ここまでは普通です。

 

働き始めて何年目だったでしょうか。

 

「在庫が足りないから残業してくれ」と、いつも言われていたので頑張って残業してました。

 

しかし、上司がかわった途端、「もう在庫いっぱいだから」と、その仕事を他の会社の契約社員に代えられました。

 

今まで、機械がおかしくなっても社員は誰もロクに見てくれないので、自分でどうにか調整したり修理をしてきたのですが残念でした。

 

そして私は特に説明もされず、色んな部署の仕事場へたらい回しに。この状況がよく分からないので、契約会社の担当に相談をしようと電話をしても出ず。

 

時間をずらしても、ずっと電話に出ませんでした。

 

その間に、だんだんと精神的に参ってきて耳鳴りや吐き気が出てきました。

 

一ヶ月が経過した時点で、もう相談どころか仕事をやる気力がなく、電話の出ない担当には留守電に「辞めます」と入れておきました。

 

数日後、事務員さんが私のところへ来て、辞める為の事務作業などを教えてくれました。

 

事務員さんはとてもいい人だったので、なんとか全て辞める作業が終わらせられました。

 

しかし、最後まで担当は私の目の前に現れることはありませんでした。

 

もし正社員であれば、ここまで一方的にされることはなかったのかもしれません。契約社員の雇用の弱さを知りました。

 

仕方ないのかもしれませんが、いろいろ残念です。

 

契約社員とは?

 

一定期間の契約で会社で働く働き方を意味します。アルバイトや派遣とは違い「時給制」ではなく「月給制」ところがほとんどで、時間もフルタイムに近い働き方になります。社会保険もつくところが多いです。

 

後述しますが、契約社員でも期間が決まっている場合とそうでない場合があります。

 

契約社員のメリット

 

人気の仕事が経験できる。

 

リクルート系列の会社や、大手商社など有名企業でも契約社員を募集しているところがあり、正社員での入社は無理だけど契約社員としてその会社で働いてみたい。というようにチャンスが広がります。

 

またアパレルなど人気の職種においても同様に、アルバイトや契約社員などの雇用からスタートし、数年働いた後に正社員に登用されるケースも少なからずあります。

 

仕事を見つけやすい。

 

会社側からすると正社員を雇うよりも契約社員で雇うことで人件費を抑えられますし、働く期限も決まっているため、いざというときには「契約の継続しない」という判断もできます。

 

そのような背景がありますので、正社員よりも内定をもらえる可能性は高くなると思います。

 

契約社員のデメリット

 

最大のデメリットはやはり正社員より不安定だということにつきます。また、給与面についても正社員からすると低く抑えられています。

 

契約社員を退職するには

 

契約満了を迎える場合については、前もって辞めたい意思を上司に伝えておけば、まず問題はないと思います。

 

契約満了前に辞めたいというケースですが、「契約期間中の退職は特別な理由が必要」になります。労働条件が著しく違う場合などはこれにあたるようです。ただし1年以上働いている場合については、このような制限が外れ、いつでも退職することが可能になります。

 

とはいえ、実際には1年以内に辞めたい方も多いと思いますし、法律をもってきて絶対にやめさせてくれない。と言う会社もそこまで無いと思います。

 

まずは、直属の上司に相談をして「どうしても辞めたい」ということを伝え、納得してもらった上で退職日程を決めるのが一般的ではないでしょうか。

 

5年以上勤めても正社員になれる訳ではない

 

労働契約法の改正により、2013年4月より、有期労働契約(期間が決められた労働契約)が通算5年になった場合、契約社員が希望すれば無期労働契約に転換することができるようになりました。

 

しかし、無期労働契約=正社員とはならないことに注意が必要です。

 

単純に、期間が決められていない契約社員になる場合があるからです。

 

それでも処遇が改善すれば良いのですが、問題は処遇が変わずに無期契約社員になることです。これは私達にとって決して嬉しいことではありませんね。

 

一方で、正社員化への道も広がりつつあります。

 

所謂、「限定正社員」化です。

 

厚生労働省は、「キャリアアップ助成金」として正社員化に対して助成金を出していますが、限定社員制度を作った会社に対しても、1事業所あたり約10万円を助成しており(2018年7月現在)、従来とは違った正社員の形を普及させようとしています。

 

これに対応しているのが、ユニクロなどで見られる「地域社員」です。キャリア・アップのゴールはお店の店長ですが、転勤がないため、地元で働きたい・正社員になりたい人にとっては嬉しい制度です。

 

その他、「吉野屋」にもパートタイマーをエリアの異動のな店長に登用する「エリア社員」登用制度があります。

 

労働市場は「売り手市場」になりつつあり、企業側が多様な働き方を用意する必要に迫られているとも言えます。

 

何れにせよ、企業それぞれの対応による部分が大きく、契約社員から正社員の道が大きく開かれているという訳ではないのが実情です。厚生労働省の資料によると、「正規社員への転換はコストが上昇する」などの理由から、正社員転換制度を導入しない企業が約50%あります。また、正社員転換制度がある企業でも、実際に正社員に転換した実績は52.2%にとどまります。

 

従って、現在転職を考えているのであれば、収入を切らさないためにまずは契約社員というのも分からないではありませんが、できることなら正社員として入社できる企業を粘り強く探すことをおすすめします。

 

私の経験では、契約社員で働いていた人の多くが、後々正社員になることを希望しています。

 

後になって後悔しないよう、正社員になれるチャンスを逃さないようにしましょう。

 

正社員にするという甘い言葉で求職者を誘い込むブラック企業もありますので、気をつけましょう。

 

通算5年になる1日前に雇い止め!

 

2018年7月31日、日本通運から雇い止め(有期契約の更新拒否)を受けたとして、川崎支店で事務職として働いていた男性が日本通運を相手に訴えを起こしました。

 

この男性は、1年更新の契約社員として2013年に採用され、これまで4回の契約更新をしていたとのことです。

 

上記でも書きましたが、会社が契約社員と通算で5年間契約すると、この有期契約を無期契約に転換する義務が生じます。

 

日本通運は、通算の契約期間が5年となる1日前に男性を雇い止めとしたとのことです。

 

男性は、雇い止めは違法だとして、従業員としての地位の確認を求めて訴えを起こしています。

 

2018年に雇い止めが社会問題化!?

 

労働契約法が2013年に改正されたことにより、2013年に契約社員となった場合、2018年に通算5年の契約期間を迎える計算となります。

 

そうすると、無期契約社員を抑制したい会社が2018年に雇い止めを大量に行うと予想することができます。

 

これが所謂「2018年問題」です。

 

今回の日本通運の事例では、男性が訴えを起こしたことで問題が表面化しましたが、これは氷山の一角と言えるでしょう。

 

今後より多くの雇い止めとそれに伴う紛争が起きてくると考えられます。

 

次々と発生する雇い止め

 

上記の日本通だけでなく、2018年になってからは、雇い止めを巡る様々な紛争が起きています。

 

バンダイで契約社員だった40代の男性が上司に無期雇用への転換を求めたところ、3月31日で契約を終了されています。この男性は、平成18年5月から働いていたそうですから、足掛け12年の長期勤務となり、年齢的にも転職の幅が限られるので、さすがにかわいそうな話です。

 

これ以外にも、博報堂で嘱託社員として働いていた女性が、雇い止めをされたとして同社を訴えています。この女性の場合、1988年から30年間経理として働いていたそうですから、2018年問題の恐ろしさが分かりますね。

 

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