不況がブラック企業を生み出す?使い捨てされる社員

不況がブラック企業を生み出す?使い捨てされる社員。

長引く不況でパートやアルバイトでも求人を見つけるのが難しくなりました。数十年前ではありえないほど安い時給と過酷な条件で働かされているパートさんやアルバイターが増えているのです。

 

もちろん正社員も厳しい状況が続いています。完全に企業側が有利になっている今、それをいいことに安月給、長時間労働、サービス残業という過酷な条件で求人を募集する、いわゆるブラック企業が増えているのです。

 

そんな待遇も条件も悪いような企業に入社しなければ良いだけの話しでは?と思われる方が多いと思います。しかし、超がつくほどの就職氷河期の今では、学生さんに選ぶ権利はないのです。

 

悪い条件でも、好きじゃない仕事でも正社員として新卒で就職したいなら、多少のブラックな面には目をつぶらないと就職浪人が確定してしまうのです。

 

みなさん、アルバイトや派遣社員になるよりはマシ・・・という理由で、みずからブラック企業に足を踏み入れてしまうのです。

 

 

使い捨てされる新入社員たち

 

では、ブラック企業に入社してしまうと、どのような扱いを受けてしまうのでしょうか?ズバリ、使い捨てられてしまいます。大企業で1回に200人も採用するブラック企業は、もともと数年後には半分かそれ以上の社員を使い捨てすると考えているのです。

 

もちろん、簡単に辞めさせることはできないので、あらゆる強引な手段をつかって退職に追いやるのです。具体的には、パワハラやセクハラをしかけてきます。

 

給料も激安で長時間労働とサービス残業、休日出勤などもさせます。挙句、上司から毎日のように説教と嫌味を言われてしまうのです。そんな生活が毎日続いたら、誰だって精神的にまいってしまいますよね?

 

そして、数日もすれば退職届を提出している社員が何人も出てくるのです。企業側からすれば、これほど便利な人材はいないのです。激安な給料で必死になって営業してくれて、3年くらいしたら退職してくれる。

 

これなら給料もボーナスも最小限で済ませることができるのです。そして、また新たな新入社員を募集するのです。これを繰り返して数千人もの社員の人生を犠牲にして、大きくなっているブラック企業がいくつもあるのです。絶対に許せないことですね。

 

しかしながら、法律的にはギリギリセーフなのです。はやく、こんな馬鹿な法律を変えて欲しいものです。いきなり景気をよくすることなんてできないので、ブラック企業がのさばらないように新しい規制の法律をつくるべきだと思います。もっと1人1人の社員を手厚く守ることができる法律が欲しいです。

 

ブラック企業の経営者は、経営者としての資格はある?「ひとでなし」ばかり?

 

まず、これだけは断言できます。どんなに利益を出している大企業でも、ブラック企業の経営者は、経営者としての資格はありません。

 

どんなに利益を出して会社を大きくすることができても、それが社員の犠牲のもとに成りなっているなら、経営者ではなく、単なる「ひとでなし」だからです。

 

ブラック企業にもいろいろありますが、社員をボロ雑巾になるまで働かせて、ダメになったら捨てて、また、被害者となる新入社員を大量に採用する、こんなことを繰り返して、どんどん会社を大きくしている経営者がいます。

 

そんなことだから、うつ病になったり過労死したり、正社員として働かなくなる若者が増えてしまうのです。

 

ひとでなしの経営者ばかりの会社が就職先だったら、将来に希望なんて持てないですよね。

 

しかし、社会も今の時代も追い風になっているのかもしれません。新しいサービスや商品をつくってもすぐに、さらに上の新しいものが誕生してしまうので、どんなに企業努力をしても、会社を健全に存続させるのは難しいと言えるのです。

 

それだけ競争が激しいということですね。企業が10年生き残れないと言うのも納得できる話なのです。

 

しかし、経営者としては会社を潰すわけにはいきません。そこで、だんだんと商品やサービスではなく、従業員に長時間労働や違法労働をさせて、利益を出すモデルがつくられてしまったのです。

 

従業員も仕事を失いたくないから、サービス残業やボランティア出勤をしても、何も文句を言わないのです。

 

日本人は遠慮するし、トラブルを避けたがるので、そのような特性も、ブラック企業をのさばらせている要因となっているのでしょう。今の仕組みや制度は、ブラック企業がいきやすい環境になっているので、どんどんブラック企業が増えていくのです。

 

そして、トップの経営者だけが儲かり、社員は人扱いされず、ボロボロにされて低賃金で最後はクビにされてしまうのです。

 

この悪しき習慣を断ち切らない限り、格差はどんどん広がっていくことでしょう。

 

上司も経営者の背中をみて、人間性が歪んでいく

 

ブラック企業の上司は、たいてい、憂さ晴らしで部下や自分より立場の弱い人間に嫌がらせをします。

 

なぜ、そのようなことをするのでしょうか?それは同じような方法で、自分が経営者やその上の上司から、嫌がらせを受けてきたからです。

 

虐待された子供が成長して、大人になり、自分の子供も虐待してしまうことが多いように、人は、されたことを、してしまうのです。

 

だからブラック企業の負の連鎖はとまらないのでしょう。新入社員の頃は、誰だって前向きで気持ちも純粋ですが、ブラック企業に毒されてしまえば、人間性も歪んでしまうのです。

 

そして、いつか、ああはなりたくない・・・と思っていた上司のようになってしまうのです。

 

ブラック企業に就職や転職をして、成功すれば、高年収を得ることができるかもしれませんが、そんなものは一時的なものです。会社に利用されているだけです。

 

どんなに高い年収がもらえても、人間性が歪んで友達が1人もいなくなってしまったら、それほど悲しい人生はないですよね?

 

要するに、ブラック企業に就職や転職をしたら、得るものよりも失うものの方が多いということです。そして、そのような悲惨な被害者を増やしているのは、ブラック企業の経営者たちなのです。

 

利益のためなら、社員になんでもさせる危険な体質

 

ブラック企業の中には、会社の利益にあるなら、違法なことだって平気でさせる経営者がいます。

 

特に営業は、違法な電話営業や飛び込み営業をさせられることがあるのです。経営者としては、その社員がどんな悲惨な目にあっても、知ったことではないのです。

 

なぜなら、社員の名前すら覚えずに、会社の利益のことしか頭にないからです。

 

とかげの尻尾きりのように、次々とつかえなくなった社員を解雇して、また新しい被害者を増やすために求人を募集するのです。

 

求人を募集する時は夢や理想が実現できる会社のように宣伝して、絶対にブラック企業だと分からなくしているのです。会社の内情なんて求職活動をしている人には分からないですからね。

 

これだけブラック企業率が増えているのですから、運悪くあたってしまう可能性は非常に高いと言えるのです。くれぐれも、いい加減に就職先や転職先を選ばないようにしてください。

 

ブラック企業に勤めての辛い2年間

 

私が以前勤めていた会社は、ブラック企業そのものでした。

 

入社した日からいきなりダメだしの連発、更には残業も課され黙々と他の社員の手伝いをさせられました。

 

「どうせ入ってもすぐ辞めるんだろう」という雰囲気が漂っていたので、当然歓迎会などが行われるはずもありません。

 

実際に私と同期で入社したメンバーは、私以外全てが3ヵ月以内に辞めてしまいました。

 

「お前はいつまで持つかな?」と上司に言われた言葉が、何とか頑張っていた私にはとてもショックでした。

 

連日残業をさせられて、家に帰るのは0時過ぎばかり。

 

休みもほとんどあって無い様なもの、有給なんて使うことは許されません。

 

身内に不幸があったにもかかわらず「何で休むの?」と言われた時はさすがに驚きました。

 

インフルエンザにかかって高熱が出てしまった時も、「他の人に移さないようにすればいいでしょ」と言われ別室で勤務。

 

無慈悲な言葉を吐いた上司に移してやりたいと何度も思ったものです。

 

こんな企業なので当たり前の様に残業代は出ませんでした。

 

それと私は幸運にもされたことはありませんでしたが、上司はミスをした社員をすぐに平手打ちしていたのです。

 

大抵多くの入ってきたばかりの社員が翌日には来なくなっていました。

 

私は毎日理不尽だと思う中で2年間も頑張りましたけど、上司が犯した仕事のミスを押し付けられた時が限界でした。

 

「辞めます」と言いにいった時には「分かった」との一言だけ。

 

社員は使い捨てるモノとしか思っていないんだなと感じたのは言うまでもありません。

 

今思い出しても辛かった記憶ばかりが残っている2年間でした。