「勤続年数」や「新卒3年後定着率」から読み解くホワイト企業ランキング。

いろいろな統計データから考えるホワイト企業ランキング。

その1.平均勤続年数の長さでわかるホワイト企業・ホワイト職種

 

ブラック企業やホワイト企業の物差しとして有効そうな統計の1つが「平均勤続年数」です。

 

ここでは厚生労働省が発表する「主要職種別平均年齢,勤続年数」の100種類以上ある仕事のなかから、ずっと働く人が多い職種を紹介してみたいと思います。

 

  • 1位 電車運転手(20.3年)
  • 2位 電車車掌(16.5年)
  • 2位 大学教授(16.5年)
  • 3位 高等学校教員(16.1年)
  • 4位 金属、建築塗装業(14.9年)
  • 5位 百貨店店員(14.3年)
  • 6位 配管工(13.6年)
  • 7位 一般科学工(13.4年)
  • 8位 金属プレス工(13.0年)
  • 9位 自動車外交販売員(12.7年)
  • 10位 機械検査工(12.3年)
  • 10位 電気工(12.3年)

 

TOP3は電車運転手や車掌、そして大学教授と高校教員となりました。運転手となるとJRや私鉄職員となり狭き門ですが、高校教員であれば教員免許を持って入ればなんとかなりそうな気もします。

 

意外にも4位~10位のなかには塗装業や金属プレス加工の職種がランクインとなり建築関係の仕事も平均勤続年数が長くなっています。電気工や配管工なども10年以上の勤続年数となり、板金、自動車整備など多くの機械関係の仕事が10年以上となっています。

 

反対に、プログラマーや看護師、保育士、福祉、塾などは5年~10年ほどの勤続年数となっています。

 

電気工などは私も実際に働いたことがありますが、アルバイトとして入る人も多いです。見習いから入り、そこから正社員となった人からカウントしているのかもしれません。見習いを含めての平均勤続年数を考えると一気に数字が下がると思います。

 

気になるのは5位「百貨店店員」と、9位の「自動車ディーラー」となります。どちらも非常に勤続年数が長く、ホワイト企業を探す上での転職先候補としてよいのかもしれません。

 

「平均勤続年数ランキング」トップ300

 

 

その2.就職四季報の3年後離職率からわかるホワイト企業

 

夢と希望を持って新卒で就職をされるフレッシュマンたちが今年も就職しますが、今の時代ブラック企業も多いので、気を付けないと新卒で就職したのに3年と持たずに退職することを余儀なくされてしまいます。

 

新卒で1回目に就職する時にこそ、ホワイト企業を選ぶことが肝心なのですが、どうやってそんな会社を選べばいいのか、検討もつかないと思います。その時に参考にして欲しいのが就職四季報です。

 

就職四季報では「新卒3年後の離職率」がわかりますので、企業別に探してもいいですし、業種ごとに数値の多さを調べれば離職率の高い業界、低い業界がわかります。

 

3年後もしっかり新入社員が残っている会社は、きっと社員を大切にするホワイト企業ですよね。

 

なお、就職四季報のデータは会社の自己申告ですから、多少色が加えられている可能性も否定できません。

 

できれば、会社のIR(上場企業に限られますが)なども一緒に参考にしてみると良いでしょう。

 

また、データに嘘偽りがなくても数値の性格上そのまま受け取っていいものかは怪しいものもあります。例えば、離職率については、休職中や自宅待機の人は在職中となりますので、実態とは離れているとの指摘もあります。

 

更に、平均勤続年数についても、退職した人の勤続年数ではなく、在職中の人の勤続年数ですので、注意が必要です。極端な例でいうと、100人中90人が辞めても、残り10人が20年間勤め上げれば、20年になる訳です。概ね傾向は分かるでしょうが、このようなケースもありますので気をつけて下さい。

 

また、その数値を使ってランキングにしてくれているのが東洋経済オンラインの「3年後離職率」が低い200社ランキングとなります。

 

ランキングを見てみると、東証1部企業ばかりなので転職や就職の参考にするには少し敷居が高いですが、それでもどんな企業があるのか見てみると参考にはなると思います。自分が進みたい業種でどの会社がランキングに入っているのか探してみてください。

 

 

その3.掲示板で人気の2016年ホワイト企業ランキングは?

 

こちらは2chのホワイト企業ランキングの一部ですが、まったく知らない企業がTOP3をかざっているのが印象的です。1位の福音館書店はキリスト教系の絵本などを扱う会社となります。

 

ざっと見てみるとわかりますが、株式投資関連の会社と、大学職員の仕事が上位に食い込んでいることがわかります。大学職員であれば求人数も多そうなのでホワイト企業への入社を考えている人は大学職員の求人を探してみるといいかもしれません。

 

72 福音館書店 医学書院 医歯薬出版
71 経団連
70 日証金 金融取 南江堂 東証

 

69 証券保管振替機構 私大職員(大都市圏)
68 日証協 小田急 京王 東急
67 首都高速 JRA JASRAC 全銀協

 

その4.企業口コミサイトから調べるホワイト企業

 

ここ数年、企業の口コミサイトが大人気になっています。「転職会議」や「カイシャの評判」、「Vorkers」などいろいろな口コミサイトが登場しています。

 

これらの口コミを読むには有料のところも多く、お金がかかってしまうのですが、自分の入りたい会社の口コミを読むことでホワイト企業なのか、ブラック企業なのかある程度判断できるようになってきました。

 

1つの企業を調べるとしても、数社のサービスを使ってみればより正確に就業状態がわかると思います。

 

カイシャの評判

 

転職会議