住宅メーカーや不動産の仕事内容とは。営業・事務の体験談。

住宅メーカーや不動産の仕事内容とは。営業・事務の体験談。

体験談その1.住宅メーカー営業

 

関西の住宅展示場に出展している住宅メーカーに勤務していました。

 

労働時間は長かったですが、営業なので1日、1週間、1ヶ月問わず、自分でスケジューリングできたので、基本的には自由に休日や余暇を楽しめていました。

 

不動産系の会社は昔から、「契約が水に流れる」と水曜日休みの会社が多いんですが、住宅展示場は基本的に年末の数日以外はオープンしているので、展示場勤務の営業が交代で水曜日出勤をしています。

 

よく考えていたのですが、世の中、月曜休み(美容室など)、火曜休み(同じく美容室、近所のパチンコ屋)、水曜休み(不動産系)、木曜休み(飲食が多い気がする)といわゆる稼ぎ時の金土日以外は以外に休みの業界が多く、水曜日に展示場勤務していると以外に来場があります。

 

契約を取ったりすると、毎週水曜日がそのお客様との打ち合わせになるので、毎週水曜日が出勤になって、自分でしっかり代休を取得しないと気づけば連勤になってしまいます。

 

また、意外に宅地建物取引主任者の資格を持っている営業が少なく、重宝されますが、展示場勤務と兼務で近くの分譲地の土地建物のセット販売や建売の担当に回されることが多くなり、二足のわらじ状態になることが多いです。

 

契約の確率は上がりますが、私のいた住宅メーカーではインセンティブがあり、建売やセット販売だとインセンティブが下がる傾向にありました。

 

一例としてですが、私のいた住宅メーカーの場合、粗利(売上-原価)の3%をもらっていたので、2,000万円で注文を請けた場合、原価が1,800万円かかったとして、200万円の3%つまり6万円をもらっていました。

 

建売やセット販売の場合、土地が小さいため、建物に金額も下がり、インセンティブが下がります。展示場の場合だと大きな土地に建っている家の建て替えや、すでに土地があり、子供の結婚に合わせて新築するということがあり、その場合は建物の金額が5,000万円くらいになることも多かったからですね。

 

 

体験談その2.注文住宅の営業+設計のお仕事について

 

【概要】

 

芸大にて空間やインテリアについて学び、その後インテリアコーディネーターの資格を取得し、20代を建築業界で過ごしました。約30名ほどの工務店(自社設計施工)にて、注文住宅の営業と設計を行い、約40棟のお引渡しをさせて頂きました。

 

【平均年齢】

 

部署は3つに分かれ『設計』『現場監督』『SHOP』です。

 

『設計』では20代から30代の女性と男性が3対7の割合、『現場監督』は40代から50代の男性のみ、『SHOP』ではインテリアを提案するため、20代の女性のみでした。

 

【仕事内容】

 

私が所属した設計の部署では、新規顧客は主にお施主様のお家を借りた見学会にて獲得します。

 

そこでお家の標準仕様や価格帯などをお伝えし、会社が開催するセミナーや資金計画を行うなどをしてアポイントを取り、着座してお話しする機会を頂きます。

 

その後、ご家族のご希望を約2時間ほどかけてヒアリングし、敷地調査を行った後、ファーストプランを提案し、いかに一緒にお家つくりをさせて頂きたいか?とい点を説きクロージングをかけるということを行いました。

 

工務店なので、主に白紙の状態からゾーニングを行い、その後手書きで設計したものをCADにおとします。使用したCADはアーキトレンドとJWでした。

 

【辛い点とやりがい】

 

建築の場合は、申請のタイミングがあります。その為、抱えているお客様の希望の工期に間に合わせることと、納得されるプランが出せるかどうか?が非常に難しく、繁忙期には自宅に帰れないことも多いです。

 

また、注文住宅の場合は完成形を見せることに限界があるので、打合せ時に見せたサンプルとはイメージが異なると言われれば、もう一度やり直し工事で赤字になることもあり、クレームにならないかどうかの言い回しに非常に気を配らないといけません。

 

一方で、一生に一度の家作りといった、大きなお買い物に対して、お客様と家族のような付き合いを約1年間、みっちり膝を突き合わすことが出来ます。

 

ご家族のライフスタイルを一緒に設計することが出来るので、挑戦してみたい新しい間取りや素材の組み合わせなどクリエイティブな能力を認められた時の喜び、そしてその後の生活でも感謝されることの喜びといったらありません。

 

体験談その3.不動産屋の事務

 

短大を卒業しても地元のホームセンターでアルバイトをしていた私が、何の経験もないのに正社員として事務員に採用されました。

 

それまでパソコンと言ったら学校の授業でやっていたくらい、電話対応なんてホームセンター内での内線のやりとりくらい、そして「不動産業界」がどんなものかも知らずに応募したひよっこをよく採用してくれたものだと、今でも不思議でしかありません。

 

勿論、宅建などの資格も取得していませんでした。また、大手の賃貸業者ではなく、昔から地元に根付いている老舗の不動産屋さんに就職した為、こういう普段は見られない裏方の職種に就けたのだと思います。

 

私の主な仕事内容は、不動産屋の裏側の事務でした。賃貸物件のオーナー様からの賃貸の契約料の支払い確認及び銀行口座への入金が、主な仕事内容でした。
指定口座へお支払いただいていた方も多い中、半数の方は月に一度店にいらして、その月の料金を納めてくださるのです。その時だけは私も裏から表、つまり店に行きます。
店先で普通ににこやかに会話をしていますが、ポンと出された茶封筒に見たこともないような大金が入っているのです。最初の頃は、心の中で何度叫んだかわかりません。

 

また、大金を抱えて何事もないように普通を装って街中を歩き、いくつかの銀行を周っている時は余計に挙動不審だったと思います。全ての銀行を周り終え会社に戻る道を歩く時の安心感は、今まで以上に感じたことはありません。

 

それまで正社員として働いたことはなかったので「自分が今置かれている現状での給与の安さ」というのは、感じたことがありませんでした。寧ろ、アルバイトとこんなに違うということに、ようやく半人前になれたような嬉しさを感じていました。

 

職場の男女比は、半々です。店に行けば女性が多かったですし、雰囲気も明るかったです。私が主にいた建物は、男性が多かったです。ガスや水道、土木系といった様々な業者の方々とやりとりを主にするので、それは致し方ないのかな?と思いますが、全体的に見れば半々といったところでしょうか。

 

この職に就いて、嬉しかったのも残念だったのも「水曜が休日」だったことです。美容室や歯医者に行くのなら、平日に行けるのでとても助かりました。ただ、友達と遊ぶとなるとそれはなかなか難しく、土日は仕事でしたので、結局いつも一人で過ごしていたように思います。
何も知らない世界に飛び込んだ私ですが、あの時採用してくださった縁に今でも感謝しております。